dreamの去年のクリスマスライブDVDを買ってきた。
そして昨夜、「寝る前にちょっと最初の2,3曲だけ」と思って見始めたのだが、気がつくと最後まで一気に見ていた。
窓の外の空はもう明るくなっていた。
それだけ夢中になれるいいライブ映像だった。
もちろん、実際に生でみたものには遠く及ばない。その良さの半分も、映像だけからでは伝わらない。特に2曲目のSTORYに代表される、後ろの櫓を上下左右に広く使った演出の見事さについては、映像ではほとんど伝わらないと思う。
けれども、それでも、いいものはいい。
特にそれを実際に現場で見た者には、あの日の感動を呼び覚ましてくれる最高のスイッチだ。
また実際にそれを見ていなかったとしても、素晴らしい楽曲群とダンスパフォーマンスは、十分にライブの醍醐味を想像させるのではないかと思う。
DVDを見て、改めて感じたのはアンコール後の幸福感。
X'masソングのメドレーから始まる一連のアンコールは、X’masというイベントのもつ幸福感をこれでもかとステージ上に表現していた。
ケーキがなくても、プレゼントが無くても、サンタがいなくても、そして、大人になってしまっても。それでもX'masは楽しめるものなのだと思わせてくれる素晴らしい時間だった。
あと、このライブ映像には、ひょっとしたら悪い意味で臨場感を与えている要素がひとつある。
それは、アンコール直前あたりから、メインボーカルの佳奈の声の調子が悪くなってくること。高音が苦しくなっていくのが痛いほどによく分かる。
「あと数曲だ、頑張れ」
そんな風に思わず手に汗を握ってしまった。もちろんそんなドラマ性はライブには必要ない。
だが、悪いなりにも、なんとかそれなりには最後まで歌いきった姿をみて安堵した時、本当にいいライブだったなという思いは増幅されていた。
テレビの電源を切り、布団に入る。
特に翌日の予定がない日でも必ずセットする目覚まし時計を、この時ばかりはセットする気にはなれなかった。いい心持ちのまま眠りにつきたかった。
昨夜、夢を見たかどうかは覚えていない。